本題に入る前に、先ず序なるべきネットにおける著作関係の留意点を3点ほど。
①掲示板サイト投稿の転用
あれは、板運営者 (及びその指定する者) に対しては著作に関する権利を行使しないという特約の元にされた投稿です。
従って、各書き込みには著作権が生じます。
無闇に転用するのは違法であることを含みましょう。
②時事報道等に関する著法の規定
・時事報道や伝聞情報 (単なる噂話) には著作権はない
・時事報道に対しては著作に対する権利を主張できない
この二つを紹介しておきましょう。
ここで言った『時事報道』とは漠然とした概念であって、新聞報道という意味ではありません。留意してください。
③個人がHNでやっているWEBサイトの時事報道性
現行の判例では、所謂個人サイトには時事報道性や時事評論性はないものと解されます。
ホームページに他人の著作物を載せてはダメ、個人的に楽しんでいるだけだという主張は通りません。よく見かける注意ですね。
以上、三点お読みいただいたところで本題に入りましょう。
さて現在の状況をみると、残念ながら著作等に関する権利の保護は極めて杜撰なようです。
中には、パクリ・エロ&商業主義丸出し・開き直りと3拍子揃った悪徳ブログもあるようです。
さらに残念なことには、業界パイオニアであったライブドアがこうした無法ブログにとっては天国とか。
ライブドアはなんでもあり、の声すら耳にしました。
私が見る限り、ここ、FC2ブログもその傾向のようで、他社を追い出された不良ブロガーたちが続々集結している模様です。
もうひとつ、近頃流行ってきたSNS。
ブログではありませんが関連して言及しましょう。
代表格のミクシィは会員制です。
もし、ここにかかる不良たちが駆け込んで、員外の者の著作物の転用を始めたら最早把握不能、これは恐るべきです。
こうした無法が横行することのないよう、各社横の連絡を取り合って対処していくことが急務でしょう。
金融関係の信用照会に匹敵するような同業情報交換網ができるようであれば、わが国における文化財に対する認識も一段高まるものと考えます。